スキル Anthropic

mcp-builder(MCP サーバーの開発ガイド)

外部の API やサービスを LLM から使えるようにする MCP サーバーを、TypeScript または Python で設計・実装・テスト・評価するための手順をまとめた Anthropic 公式スキル。実装ガイドと評価用スクリプトが付属する。

種類
スキル
提供元・作者
Anthropic
ライセンス
Apache License 2.0
内容を確認した日
2026.11.08

何をするものか

MCP(Model Context Protocol)サーバーを作るためのガイドです。description では、外部の API やサービスをつなぐ MCP サーバーを Python(FastMCP)または Node/TypeScript(MCP SDK)で作るときに使うとされています。SKILL.md は冒頭で、MCP サーバーの良し悪しは「LLM が実際の作業をどれだけうまくこなせるようになるか」で決まる、と位置づけています。

全体は「調査と計画」「実装」「見直しとテスト」「評価づくり」の4段階です。推奨構成は TypeScript で、リモートなら Streamable HTTP(状態を持たない JSON)、ローカルなら stdio。TypeScript SDK は新しい v2(@modelcontextprotocol/server)を新規開発に使い、既存の v1(@modelcontextprotocol/sdk)プロジェクトにはそのまま v1 を使う、と書き分けています。

言語ごとの詳しい実装ガイドや、MCP サーバーのベストプラクティス、評価の作り方は reference/ フォルダに分けられており、必要な段階で読み込む構成です。評価を実際に回すための Python スクリプトも付いています。

使われる場面と頼み方

こんな依頼で読み込まれる

  • MCP サーバーを作りたいとき
  • 外部の API やサービスを LLM から使えるようにしたいとき
  • Python(FastMCP)や TypeScript の MCP SDK で開発するとき

頼み方の例

  • 社内の在庫管理 API を Claude から使えるように、MCP サーバーを TypeScript で作って
  • Notion 風のタスク管理サービスの API を FastMCP でラップしたい
  • この MCP サーバー、まだ @modelcontextprotocol/sdk を使ってる。どうすればいい?
  • 作った MCP サーバーの評価用の質問を10個作って、evaluation.py で回したい
  • リモートで公開する MCP サーバーの通信方式と認証をどうするか相談したい

中身の解説

第1段階:調査と計画

最新の MCP 設計の考え方として、次の点が挙げられています。

  • API を広く網羅するか、作業単位のツールにするか:両方のバランスを取る。迷ったら網羅を優先する
  • ツール名:github_create_issue のように一貫した接頭辞と動詞で、見つけやすくする
  • 文脈の節約:説明は簡潔にし、結果を絞り込んだりページ分けしたりできるようにする
  • エラーメッセージ:次に何をすればよいかを具体的に示す

続いて、MCP の仕様はサイトマップから必要なページを探し、.md を付けて Markdown で読むこと、SDK の README を WebFetch で読み込むことを指示しています。TypeScript SDK については、v2 と v1 のどちらを使うかを最初に決め、混ぜないこと、既存の v1 プロジェクトでは v2 が現行の安定版で v1 は不具合とセキュリティの修正のみであることを一度だけ伝え、移行用の codemod コマンドを案内したうえで、頼まれない限り v1 のまま進めること、が書かれています。最後に対象 API の認証やデータ構造を調べ、実装するエンドポイントを洗い出します。

第2段階:実装

  • 言語別ガイドに沿ってプロジェクト構成を作る
  • 認証付きの API クライアント、エラー処理、JSON/Markdown の整形、ページ分けといった共通部分を先に作る
  • 各ツールは、入力スキーマを Zod(TypeScript)か Pydantic(Python)で定義し、制約と説明と例を付ける。可能なら outputSchema と構造化された結果も返す
  • I/O は async/await、エラーは対処法が分かる文面に
  • ツールの性質を示すヒント(読み取り専用か、破壊的か、何度呼んでも同じ結果か、外部世界とやり取りするか)を付ける

第3段階:見直しとテスト

重複のなさ、エラー処理の一貫性、型の網羅、ツール説明の明確さを見直します。TypeScript は npm run build でビルドを確かめ、v2 ならガイドにある自己チェック用スクリプトを実行します。Python は python -m py_compile で構文を確かめます。どちらも MCP Inspector(npx @modelcontextprotocol/inspector)で動作を確認します。

第4段階:評価をつくる

完成したサーバーを LLM が使いこなせるかを確かめるため、質問と答えの組を10個作ります。ツールの一覧を確認し、読み取り専用の操作でデータを調べ、複雑で現実的な質問を作り、自分で解いて答えを確かめる、という流れです。各質問には、他の質問に依存しない、読み取り操作だけで解ける、複数回のツール呼び出しが要る、現実的、文字列比較で答え合わせできる、時間が経っても答えが変わらない、という条件が付きます。出力は <evaluation> の中に <qa_pair> を並べた XML ファイルです。

付属の参考資料

  • reference/mcp_best_practices.md … サーバー名・ツール名の付け方、JSON と Markdown の使い分け、ページ分け、Streamable HTTP と stdio の選び方、認証・入力検証・DNS リバインディング対策などのセキュリティ、ツールのヒント、エラー処理、テストとドキュメントの要件
  • reference/node_mcp_server_v2.md … TypeScript SDK v2 のガイド(プロジェクト構成、Zod 4 のスキーマ、stdio と Streamable HTTP を両方出す例、Bearer 認証、自己チェック用スクリプト、v1 からの対応表など)
  • reference/node_mcp_server.md … 既存の v1 プロジェクト向けの同等のガイド
  • reference/python_mcp_server.md … Python(FastMCP)のガイド。Pydantic モデル、@mcp.tool によるツール登録、品質チェックリストなど
  • reference/evaluation.md … 質問と答えの作り方、良い例と悪い例、評価の実行方法

付属スクリプト

  • scripts/evaluation.py … 評価用 XML の各質問を Claude に解かせ、MCP サーバーのツールを使った手順の要約やツールへの意見も含めて結果をまとめる。接続方法は stdio・SSE・HTTP から選べ、使うモデルやサーバーの起動コマンド、URL、ヘッダーなどを引数で指定する
  • scripts/connections.py … 上記で使う、stdio・SSE・HTTP それぞれの MCP 接続クラス
  • scripts/requirements.txt … anthropic と mcp パッケージ
  • scripts/example_evaluation.xml … 評価ファイルの例

ファイル構成

skills/mcp-builder/ ↗

ファイル役割
SKILL.md調査・実装・テスト・評価の4段階の手順
reference/mcp_best_practices.md命名、応答形式、ページ分け、通信方式、セキュリティなどの指針
reference/node_mcp_server_v2.mdTypeScript SDK v2 の実装ガイド
reference/node_mcp_server.mdTypeScript SDK v1 の実装ガイド(既存プロジェクト向け)
reference/python_mcp_server.mdPython(FastMCP)の実装ガイド
reference/evaluation.md評価用の質問と答えの作り方
scripts/evaluation.py評価を Claude で実行し結果をまとめる
scripts/connections.pystdio・SSE・HTTP の接続処理
LICENSE.txtApache License 2.0

入れ方

必要なものNode.js(TypeScript で作る場合)、Python 3(Python で作る場合・評価スクリプト)、Python パッケージ anthropic・mcp(評価スクリプト)、Anthropic API キー(評価スクリプト)

Claude Code(プラグインマーケットプレイスから)

リポジトリの README によると、このリポジトリ自体を Claude Code のプラグインマーケットプレイスとして登録できます。

/plugin marketplace add anthropics/skills
/plugin install example-skills@anthropic-agent-skills

/plugin の画面から「Browse and install plugins」→「anthropic-agent-skills」→「example-skills」→「Install now」と選んでも入ります。example-skills プラグインには、このスキルを含む複数のスキルがまとめて入っています。

評価スクリプトを使う場合は、scripts/requirements.txt のパッケージ(anthropic、mcp)を Python 環境に入れておきます。

Claude Code(フォルダを置く)

公式ドキュメントでは、スキルは ~/.claude/skills/<スキル名>/SKILL.md(自分の全プロジェクト)か .claude/skills/<スキル名>/SKILL.md(そのプロジェクトだけ)に置けば使えるとされています。リポジトリのフォルダを付属ファイルごとコピーします。入れたあとは、依頼内容が description に合えば自動で読み込まれるほか、/スキル名 で直接呼び出すこともできます(プラグイン経由のときは /プラグイン名:スキル名 の形)。

Claude(アプリ)と Claude API

README には、このリポジトリのサンプルスキルは Claude.ai の有料プランですでに使える状態になっていると書かれています。自作スキルのアップロード方法はヘルプ記事「Using skills in Claude」に、API での使い方は Skills API のクイックスタートに案内されています。

注意点

  • 評価スクリプト(evaluation.py)は Anthropic の Python SDK で Claude API を呼ぶため、API キーと API の利用料金が必要です。
  • evaluation.py の既定のモデルは claude-3-7-sonnet-20250219 になっています。古いモデル ID なので、実行するときは -m で現在使えるモデルを指定する必要がある可能性があります。
  • SDK のドキュメントや MCP の仕様は、実行時に Web から読み込む前提で書かれています。ネットに接続できない環境では、その部分を手元の資料で補う必要があります。
  • TypeScript SDK は v1 と v2 で import 先が違い、混ぜて使えないと明記されています。
  • ライセンスはフォルダ内の LICENSE.txt で Apache License 2.0(Copyright 2026 Anthropic, PBC.)。

詳しい情報

動く環境
CLI、Web、デスクトップ、API
料金
無料
リポジトリ内の場所
skills/mcp-builder
作者
Anthropic
ライセンス
Apache License 2.0
内容を確認した日
2026-11-08
ドキュメント
modelcontextprotocol.io ↗

内容はリポジトリの公開内容(2026.11.08時点)にもとづきます。更新されていることがあるため、使う前にリンク先で確かめてください。